給湯器からゴー音がする原因は?大きな音が続くときの確認ポイントと対処法

給湯器からゴー音がする

給湯器を使っていると、

「ゴーッ」

「ボーッ」

と、低く響く音が聞こえることがあります。

給湯器はガスを燃焼させるときに空気を取り込み、燃焼後の排気を外へ出します。そのため、運転中に一定のゴー音がするのは珍しいことではありません。シャワーなどで多くのお湯を使えば、少量のお湯を使うときより音が大きく聞こえることもあります。

注意したいのは、今までとは明らかに違うゴー音がするようになった場合です。

以前より音が大きくなった、「ゴゴゴ」と不規則になった、強い振動が加わった。このような変化があれば、燃焼ファンなど内部部品の劣化も疑います。

さらに、点火しにくい、お湯の温度が安定しない、途中で給湯が止まるといった症状まで出ているなら、音だけの問題ではありません。点検が必要です。

また、ゴー音の発生源が給湯器本体とは限りません。水の流れによって配管やバルブが振動し、その振動が壁や床へ伝わって低い音として聞こえることもあります。

給湯器のゴー音は、**「以前と比べて変わったか」「お湯の使い方で音が変わるか」「給湯にも異常が出ているか」**の3点から判断します。

正常な作動音なら基本的には様子を見ます。内部部品の劣化なら修理や部品交換、水流側に原因があれば配管やバルブを含めた点検が必要です。

ここからは、給湯器からゴー音がする主な原因について、見分けるポイントと対処法まで順に解説します。

目次

給湯器からゴー音がする原因と対処法

給湯器のゴー音には、正常な運転で発生するものと、点検や修理が必要なものがあります。

まずは実際に起こりやすい原因から確認していきましょう。

給湯器からゴー音がする原因と対処法を要約して解説

正常な燃焼音・送風音・排気音

給湯器は正常に動いていても、「ゴー」「ボー」といった音を出します。

お湯をつくるときにはガスを燃焼させるだけでなく、燃焼に必要な空気を取り込み、燃焼後の排気を屋外へ出しています。

このときに発生する燃焼音や送風音、排気音が重なり、低いゴー音として聞こえることがあります。

使うお湯の量によって音の大きさが変わることもあります。

洗面台で少量のお湯を使っているときは気にならなくても、シャワーなどで多くのお湯を使ったときには、ゴー音が強く聞こえる場合があります。

設置した頃から同じように鳴っており、音量や鳴り方も変わっていない。お湯も設定温度どおりに出ており、エラーも発生していない。

このような状態なら、正常な作動音として聞こえている可能性があります。

以前から変わらない一定のゴー音で、給湯にも問題がなければ基本的には様子を見ます。

気になる場合は、使用している機種の取扱説明書で正常時の作動音についても確認してください。

燃焼ファンなど内部部品が劣化している

以前よりゴー音が明らかに大きくなった場合は、燃焼ファンなど内部部品の劣化も原因の候補になります。

燃焼ファンは給湯器を使用するたびに回転します。長期間使用すれば部品の摩耗や劣化が進み、回転時の音や振動にも変化が出ます。

特に、

  • 以前より音量が大きくなった
  • 一定だった音が不規則になった
  • 「ゴゴゴ」「ガラガラ」といった別の音が混じる
  • 本体の振動まで強くなった

といった変化が出ている場合は注意が必要です。

まだお湯が出ているからといって、以前とは明らかに違う異音をそのまま放置するのは適切ではありません。

この場合は、メーカーや修理業者へ点検を依頼します。

点検で燃焼ファンなどの不具合が確認されれば、該当部品の修理や交換が基本的な対応です。

ただし、使用年数が長く、ほかの部品にも劣化が進んでいる場合は、一か所だけ修理して使い続けるより、本体を交換した方がよいこともあります。

その場合は修理費だけで決めず、給湯器の使用年数やほかの部品の状態も含めて交換と比較します。

給湯器のカバーを外して内部を確認したり、音がする部分へ潤滑剤を吹き付けたりすることは避けてください。

燃焼状態に異常が起きている

ゴー音が変わっただけでなく、お湯の出方にも異常が現れている場合は、単なる作動音として扱わない方がよいでしょう。

給湯器は燃料と空気を適切な状態で燃焼させてお湯をつくります。燃焼状態に問題が起これば、運転時の音にも変化が現れることがあります。

例えば、

  • 点火しにくい
  • 使用中に給湯が止まる
  • 設定温度まで上がらない
  • お湯が熱くなったりぬるくなったりする
  • エラーコードが表示される

といった症状が同時に出ている場合です。

ここまで変化が出ていれば、「ゴー音が大きいだけ」と考えて様子を見る段階ではありません。

使用を控え、メーカーや専門業者へ点検を依頼します。

点検では燃焼系統や関連部品の状態を確認し、不具合が見つかれば必要な修理や部品交換を行います。

燃焼に関わる部分を使用者が調整することはできません。原因を確かめるために何度も再点火したり、給湯器内部を自分で触ったりすることは避けてください。

水流・水圧によって配管やバルブが振動・共振している

給湯器からゴー音がすると、燃焼やファンの異常を疑いがちです。

しかし、低く響くゴー音では、水が流れる側も原因の候補になります。

給湯器へ水が流れると、配管やバルブには水圧がかかります。流量や配管の状態などの条件が重なると振動が発生し、「ゴー」「ウーン」という低い音として聞こえることがあります。

配管で発生した振動が壁や床へ伝われば、給湯器から離れた場所で音が強く聞こえることもあります。

このケースを見分ける手掛かりになるのが、蛇口の操作と音が連動しているかです。

例えば、

  • 蛇口を大きく開くと音も大きくなる
  • お湯の量を減らすと音が変わる
  • 特定の蛇口を使ったときだけ音が目立つ
  • 給湯器本体より配管や壁の近くで強く聞こえる

といった場合は、水流側も確認する必要があります。

ただし、これだけで「水圧が高すぎる」「バルブが故障している」とは断定できません。

繰り返し発生する場合は、給湯器本体だけでなく、給水側の圧力や流量、バルブの状態、配管の固定状態まで点検してもらいます。

原因が配管側にあれば、状態に応じてバルブや配管の調整、固定状態の見直し、劣化した部材の交換などが対応になります。

給湯器を点検して「本体には異常がない」と言われても、そこで終わりとは限りません。

蛇口の開き方で音が変わる、特定の場所だけで鳴る、壁や配管側で強く響くのであれば、その事実を点検時に伝えることが重要です。

なお、適切な水圧やバルブの調整状態は設備によって異なります。音を止める目的で給水バルブを自己判断で調整することは避けてください。

強風や設置環境でゴー音が大きく聞こえている

給湯器そのものに異常がなくても、屋外の状況によってゴー音が目立つことがあります。

例えば、風の強い日にだけ排気口付近の音が変わる場合や、壁や塀に囲まれた場所で低い音が反響している場合です。

普段は気にならず、強風時だけ音の聞こえ方が変わるのであれば、その条件を記録しておきます。

繰り返し大きな音が発生する場合は、点検時に「風が強い日に発生する」と伝えてください。

音を小さくするために排気口を塞いだり、給湯器の周囲を板などで囲ったりすることは避けます。

ワンポイント|「何の音か」より「何をすると音が変わるか」を見る

給湯器の異音は、「ゴー」「ボー」「ウーン」といった擬音だけでは原因を絞りきれません。

同じ音を聞いても、人によって表現が変わるからです。

そこで、音の名前よりも**「何をすると音が変わるのか」**を確認します。

例えば、お湯の量を少し変える。使用する蛇口を変える。給湯を止める。

一度にいくつもの条件を変えるのではなく、一つだけ変えて音の変化を見ます。

お湯の量を変えると音量も変わるのであれば、給湯器の運転や水の流れとの関係を考える手掛かりになります。

特定の蛇口を使ったときだけ鳴るのであれば、その条件も重要です。

反対に、給湯器をまったく使用していないのに同じゴー音が続くのであれば、本当に給湯器が発生源なのかを見直します。

ここで故障箇所まで自分で決める必要はありません。

「いつ鳴るか」に加えて、「何を変えると音も変わるか」を確認する。

これだけでも原因の方向を絞りやすくなります。

点検を依頼するときにも、「ゴー音がする」と伝えるだけではなく、「シャワーの流量を増やすと大きくなる」「洗面台では鳴らない」と具体的に伝えられるため、確認すべき場所を絞る手掛かりになります。

迷ったときは「以前との違い」で判断する

給湯器のゴー音が正常なのか判断に迷ったときは、音の大きさそのものより、以前と比べて鳴り方が変わったかを確認します。

給湯器は機種や設置場所によって作動音が異なります。ほかの家庭の給湯器と音量を比べても、正常かどうかを正確に判断することはできません。

基準にするのは、その給湯器自身の過去の状態です。

同じ使い方をしているのに音が以前より大きくなった、一定だった音に強弱が出るようになった、振動を伴うようになったのであれば、給湯器や周辺設備の状態にも変化が起きています。

一度だけ普段と違う音がして、その後まったく再発していないのであれば、その音だけで故障とは断定できません。

一方、同じ変化を繰り返す、徐々に音が大きくなっている場合は点検を依頼します。

判断基準は「ゴー音がするか」ではなく、「いつものゴー音から変わったか」です。

こんな症状を伴う場合は使用を続けない

ゴー音が以前より大きくなった場合は点検が必要になることがありますが、すべての異音で直ちに使用を中止するわけではありません。

一方で、ガス臭、焦げ臭さ、普段とは違う煙を伴う場合は、異音の原因を調べるより使用を中止することを優先します。

ガス臭を感じた場合は、原因を確かめるために給湯器を再運転しないでください。火気を使用せず、電気のスイッチやコンセントにも触れないようにし、ガス会社など適切な窓口へ連絡します。

焦げたようなにおいがする場合も使用を中止します。カバーを開けて焦げた場所を探したり、内部へ水をかけたりする必要はありません。

排気口付近から白いものが見える場合は、気温や湿度などの条件によって水蒸気が白く見えていることがあります。そのため、白く見えるものだけで異常とは判断できません。

ただし、焦げ臭さを伴っている、これまで見られなかった煙が出ている、明らかに普段とは違う状態で運転している場合は別です。

煙やにおいを確認するために排気口へ顔を近づけることも避けてください。

このような症状が出ているときは、「もう一度動かして確認する」という対応は不要です。

給湯器の使用を中止し、安全を確保したうえで適切な窓口へ連絡してください。

給湯器
給湯器

点検を依頼するときに伝えるとよいこと

給湯器のゴー音で点検を依頼するときは、「大きな音がする」とだけ伝えるのではなく、どのような条件で音が発生するのかを伝えることが重要です。

異音は、点検に来てもらったときに必ず再現するとは限りません。普段の使用中に確認できた情報があれば、原因を絞る手掛かりになります。

点検を依頼する際は、分かる範囲で次の内容を伝えましょう。

  • いつ頃から音が気になり始めたか
  • 毎回鳴るのか、ときどき鳴るのか
  • どの蛇口を使ったときに鳴るのか
  • お湯の量を変えると音も変化するか
  • 本体・排気口側・配管や壁付近のどこで強く聞こえるか
  • 給湯を止めると音も止まるか
  • エラーコードが表示されているか
  • 給湯器のおおよその使用年数

すべてを確認してから連絡する必要はありません。普段使っているなかで分かっていることだけで十分です。

特に役立つのが、音が発生する条件を具体的に伝えることです。

「シャワーの流量を増やすと音が大きくなる」

「洗面台では鳴らない」

「風の強い日にだけ排気口付近から聞こえる」

「給湯を止めるとすぐに音も止まる」

といった情報があれば、給湯器内部だけでなく、配管やバルブ、設置環境まで含めて確認する手掛かりになります。

安全な場所から撮影できるのであれば、異音が発生しているときの動画を残しておくのも有効です。

異音は点検時に再現しないことがあります。動画があれば、音の大きさだけでなく、一定の音なのか、不規則に変化しているのかも伝えやすくなります。

ただし、記録のために給湯器を何度も動かす必要はありません。

ガス臭や焦げ臭さ、普段とは違う煙など、すでに使用を中止すべき症状が出ている場合は、動画の撮影より安全確保を優先してください。

修理するか給湯器を交換するかの判断

点検で不具合が見つかった場合は、修理できるかどうかだけでなく、その給湯器を今後も使い続ける価値があるかまで考えます。

比較的新しい給湯器で、不具合が燃焼ファンなど一部の部品に限られているのであれば、該当部品を修理・交換して使い続ける方法があります。

一方、長期間使用している給湯器では、一か所だけを直せば終わるとは限りません。

今回故障した部品を交換しても、ほかの部品の劣化が進んでいれば、その後に別の修理が必要になることがあります。

修理と交換を比較するときは、

  • 給湯器の使用年数
  • 今回の修理費用
  • 交換部品を用意できるか
  • メーカー保証が残っているか
  • ほかの部品にも劣化が見られるか
  • 異音以外の不具合も出ていないか

を確認します。

例えば、使用年数が短く、燃焼ファンなど一つの部品だけに不具合が見つかったのであれば、修理する判断が現実的です。

反対に、使用年数が長いうえに、ゴー音だけでなく点火不良や温度の不安定、別の異音なども出ている場合は、本体交換まで含めて比較した方がよいでしょう。

古い機種では、必要な交換部品がすでに用意できないこともあります。

そのため、点検後は修理金額だけを聞くのではなく、

「今回修理すれば、ほかに大きな問題なく使い続けられそうか」

まで確認しておくと判断しやすくなります。

異音が出たという理由だけで、すぐに給湯器を交換する必要はありません。

逆に、修理できるという理由だけで、使用年数の長い給湯器へ高額な修理費をかける必要もありません。

使用年数、故障箇所、修理費、ほかの部品の状態をまとめて見て、修理と交換を比較します。

まとめ

給湯器のゴー音は、正常な燃焼や送風、排気でも発生します。以前から変わらない音で、給湯にも問題がなければ基本的には様子を見ます。

一方、音が以前より大きくなった、不規則になった、給湯にも異常が出ている場合は点検を依頼してください。

お湯の量や使用する蛇口によって音が変わる場合は、その条件も伝えます。給湯器本体だけでなく、配管やバルブ側の原因を確認する手掛かりになります。

ガス臭や焦げ臭さ、普段とは違う煙を伴う場合は使用を中止し、安全を優先して対応してください。

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