換気扇を回したときに、これまでしなかった「キュルキュル」「キーキー」という高い音が聞こえる。
「汚れているだけなら掃除で直る?」「油を差せば静かになる?」と考えるかもしれません。
公開されている住宅関連企業などの情報を調査すると、**キュルキュルという乾いた高い音は、ファンやモーターの回転軸に使われる潤滑油の不足と結び付けて説明されています。**一方、「キーン」「キィー」のような耳につく高い音は、経年劣化や故障として扱われることもあります。
まず確認したいのは、音が換気扇の運転と連動しているかです。
スイッチを入れると鳴り始め、止めると音も止まるなら、ファン・回転軸・モーターなど回転する部分を中心に切り分けます。
いきなり分解したり、市販の潤滑スプレーを内部へ吹き付けたりするのではなく、最初は取扱説明書で外せる範囲を確認し、フィルターやファンなどの汚れを見ます。LIXILもレンジフードの異音について、フィルターの目詰まりやファンの取り付け状態などを確認項目に挙げています。
換気扇のキュルキュル・キーキー音はどこから出ている?

キュルキュルは回転中に出る乾いた高い音
「キュルキュル」「シュルシュル」「チチチ」といった音について、長谷工は換気扇の潤滑油不足による異音として説明しています。
これはキッチンのレンジフードだけの話ではなく、浴室やトイレの換気扇でも起こるとされています。
東京ガスでも、「キュルキュル」「キュキュ」「チチチ」をオイル不足による音として分類しています。
ここで見るのは、単に「キュルキュルと聞こえたか」だけではありません。
換気扇を回したときに鳴り、止めると消えるか。
この連動があるなら、回転しているファンや軸、モーター周辺から出ている音として切り分けやすくなります。
反対に、換気扇を止めているのに「パタパタ」「カタカタ」と鳴るなら、同じ換気扇付近の音でも今回とは別です。外風や気圧などによって音が出ることもあります。
キーキーと鳴るなら、音以外の変化も見る
「キーキー」「キーン」のような高い音でも、音の表現だけで劣化や故障の程度までは判断できません。
東京ガスでは、「キュルキュル」「キュキュ」「チチチ」をオイル不足による音とする一方、「キィーン」「キーン」「キィー」といった高音や金属音は経年劣化や故障によるものとして分類しています。
ただ、人によって同じ音を「キーキー」と表現することも「キーン」と表現することもあります。
そこで、
- 以前より音が大きくなった
- 最近になって急に鳴り始めた
- 少しずつ音が大きくなっている
- 高い音と一緒に振動も出る
- ファンの回転がおかしい
といった変化も見ます。
特に**「昨日までは普通だったのに、急に大きな音がする」**なら、以前から小さな音が続いている換気扇とは状況が違います。

カタカタ・カラカラとは音の出方が違う
キュルキュルとカタカタでは、公開情報でも原因の分類が異なります。
| 聞こえる音 | 音の特徴 | 公開情報で主に扱われる原因 |
|---|---|---|
| キュルキュル・キュキュ | 乾いた高い音 | 潤滑油不足 |
| キーキー・キーン | 高い音・金属的な音 | 潤滑状態や経年劣化など。音だけでは断定しない |
| カタカタ・カラカラ | 物が当たる、ガタつくような音 | モーター・回転軸の異常など |
東京ガスでは「カラカラ・カカカッ・カタカタ」をモーターや回転軸の異常として分類しています。
→ 関連記事:お風呂(浴室)の換気扇がカタカタ・カラカラ音が鳴る原因とは?故障や寿命のサイン・対処法を解説

→ 関連記事:キッチンの換気扇がカタカタ・カラカラ音がする原因とは?故障や油汚れ・モーター劣化の可能性を解説

換気扇がキュルキュル・キーキー鳴る主な原因
回転軸の潤滑状態が悪くなっている
キュルキュル音でまず候補になるのが、ファンやモーターの回転軸まわりです。
換気扇はファンを回して空気を排出しています。その回転を滑らかにするために使われている潤滑油が不足すると、回転時に乾いた高い音が出ることがあります。
長谷工と東京ガスの公開情報でも、キュルキュル系の異音は潤滑油不足とされています。
ただし、音を聞いただけで「油切れ」と断定はできません。
清掃しても音が残る、以前より音が大きくなっている、振動まで出ているなら、潤滑状態だけでなく回転部分の劣化も確認します。
軸受け・モーターなど回転部分が劣化している
長く使っている換気扇では、軸受けやモーターなど回転部分の摩耗・劣化も候補になります。
たとえば、
「前は小さな音だったのに、最近かなり大きくなった」
「音だけだったのに、本体まで振動するようになった」
という変化です。
さらに、
- 回転が以前より不安定
- 吸い込みが明らかに弱くなった
- 運転するたびに同じ高い音が続く
といった症状まで出ているなら、清掃だけで解決する範囲から外れてきます。
東京ガスも、キュルキュルなどの異音や大きな振動がある場合、モーターの消耗や内部の破損が関係していることがあるとしています。
原因が軸受けなのかモーター内部なのかまで、自分で分解して特定する必要はありません。
音だけなのか、振動・回転・吸い込みまで変わっているのか。
そこを確認します。
ホコリや油汚れが音に影響することもある
キュルキュル音だからといって、最初から内部部品の故障と決める必要もありません。
特にキッチンのレンジフードでは、フィルターの目詰まりやファン周辺の汚れも異音につながります。
LIXILは、レンジフードから異音がするときの確認項目として、フィルターの目詰まりやフィルターの重ね付け、ファンや前板の取り付け状態などを挙げています。
そのため、回転軸やモーターを触る前に、自分で清掃できる部分に汚れがたまっていないかを確認します。

キュルキュル・キーキー鳴ったら、まずやること
電源を切って取扱説明書を確認する
ファンの近くを確認するときは、換気扇を動かしたまま手を入れません。
電源を切り、機種によって必要であれば電源プラグを抜く、またはブレーカーを切ります。
そのうえで取扱説明書を確認します。
換気扇は、フィルターだけ外せるもの、ファンまでユーザーが取り外せるものなど構造が違います。説明書にない分解まで進めないことが基本です。
長谷工も、換気扇を手入れする際はメーカーの取扱説明書を確認するよう案内しています。
フィルターやファンの汚れを確認する
取扱説明書で清掃できるとされている範囲を見ます。
キッチンなら油とホコリが混ざった汚れ、浴室やトイレならホコリが付着していることがあります。
フィルターが目詰まりしていれば清掃します。取り外せるファンについても、説明書に沿って手入れします。
LIXILでは、レンジフードのフィルター汚れについて、中性洗剤を使った清掃方法を案内しています。
ここでモーター内部まで掃除しようとする必要はありません。
レンジフードのフィルターやファンの確認方法は、メーカーの案内も確認してください。
参考:LIXIL「レンジフードを運転すると異音がする」

掃除したあと、音が変わったか確認する
清掃して元どおりに取り付けたら、換気扇を動かします。
見るのは4つです。
| 確認すること | 見るポイント |
|---|---|
| 音 | キュルキュル・キーキーが消えたか |
| 振動 | 本体が以前より大きく揺れていないか |
| 回転 | 回転が不安定になっていないか |
| 吸い込み | 換気性能が明らかに落ちていないか |
掃除したら音が消え、回転や吸い込みも正常なら、そのまま使えます。
汚れを落としても同じ高い音が続くなら、汚れだけが原因とは考えにくくなります。振動や回転低下まで出ていれば、回転軸やモーターなど機器側を点検する段階です。
それでもキュルキュル・キーキー音が残るときに、「油を差せば直る」と自己判断するのはまだ早いです。
どこへ、どの潤滑剤を、どれだけ使ってもよいかは機種によって違います。
次に、自分で注油してよいのか、そのまま使用できるのか、修理へ切り替える状態はどこかを整理します。
換気扇に油を差してもいい?
キュルキュル音の原因として潤滑油不足が挙げられているなら、「油を差せば直るのでは?」と考えるのは自然です。
実際、東京ガスでは「キュルキュル」「キュキュ」「チチチ」という音をオイル不足によるものとし、対処法としてオイルの補充を挙げています。
ただし、どの換気扇にも市販の潤滑剤を吹き付けていいわけではありません。
換気扇は機種によって構造が違い、使用者が手入れできる範囲も異なります。まず取扱説明書を確認し、注油する場所や油の種類、方法まで指定されている場合は、その手順に従います。
説明書に注油方法が書かれていなければ、モーター内部や回転軸へ自己判断で潤滑スプレーを吹き付けるのは避けます。
東京ガスも、オイルを補充する際は塗りすぎるとファンの回転によって周囲へ飛散することがあると説明しています。適量が分からない場合は、メーカーへのメンテナンス依頼を案内しています。
また、軸受けやモーターそのものが摩耗・劣化していれば、注油しても根本的な修理にはなりません。
掃除しても鳴る → 取扱説明書を確認 → 指定された注油方法がなければ点検
この順で進めます。
キュルキュル・キーキー音がしても、そのまま使える?
清掃したあとの状態で判断します。
| 換気扇の状態 | 次にすること |
|---|---|
| 清掃したら音が消え、回転・吸い込みも正常 | そのまま使用 |
| 清掃してもキュルキュル・キーキー音が続く | 点検を依頼 |
| 大きく振動する・回転がおかしい・吸い込みが弱い | 修理・交換を含めて点検 |
| 焦げ臭い・異常に熱い・煙が出る・動いたり止まったりする | 使用を中止 |
LIXILも、レンジフードの給気やフィルター、ファンの取り付け状態などを確認しても異音が直らない場合は、修理を依頼するよう案内しています。
キュルキュル音がするだけで、すぐに換気扇を交換する必要はありません。
一方、掃除しても運転するたびに同じ高い音が続くなら、そのまま音が大きくなるまで使うのではなく、回転部分を点検してもらいます。
焦げ臭い・異常な振動があるなら使用を止める
ここは単なるキュルキュル音とは分けます。
LIXILのレンジフード取扱説明書では、長年使用した製品で、
- 動かないときがある
- 運転中に異常な音や振動がある
- 焦げ臭い
といった症状がある場合、電源を切って点検・修理を依頼するよう記載されています。
異音と一緒に焦げ臭さや異常な振動が出ているなら、運転を続けてはいけません。
煙が出る、異常に熱くなる、回転したり止まったりするといった状態も同じです。
「もう一度回して確認してみよう」と繰り返し運転するのではなく、使用を止めて点検を依頼します。
修理を頼むときに伝えること
修理を依頼するときは、
「換気扇から変な音がします」
だけでなく、いつ、どんな状態で鳴るのかまで伝えます。
たとえば、
「運転するとキュルキュルという高い音が続きます。フィルターとファンを清掃して取り付け直しましたが変わりません。最近は振動も出ています」
ここまで伝えれば、症状がかなり具体的になります。
伝えておきたいのは次の項目です。
- メーカー名・型番
- いつから鳴り始めたか
- 「キュルキュル」「キーキー」など聞こえる音
- 運転中だけ鳴るのか
- 清掃しても変わらなかったか
- 振動や回転の変化があるか
- 吸い込みが弱くなっていないか
- 焦げ臭さや発熱がないか
- 分かれば購入・設置時期
スマートフォンで録音できるなら、実際の音を残しておくのも有効です。
修理に来てもらったときに音が再現しなくても、「キーキーという感じです」と口頭だけで説明するより、実際の音を確認してもらえます。
まとめ
換気扇のキュルキュル・キーキー音は、まず取扱説明書で清掃できる範囲を確認し、フィルターやファンの汚れを落とします。
清掃しても音が続くなら点検。焦げ臭い、異常な振動、発熱、回転異常まで出ているなら使用を止めます。
潤滑不足によるキュルキュル音もありますが、「油を差せば直る」と決めつけて内部へ潤滑剤を吹き付けるのは避け、取扱説明書に記載された方法を基準にしてください。


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