襖を閉めても柱との間から光が見える。前は気にならなかったのに、いつの間にか隙間ができている。
そんなときは、すぐに隙間テープを貼らず、隙間ができたきっかけと場所を先に確認してください。
襖を外したあとからなら、並び順や向きが変わっている可能性があります。柱との隙間が上下で違うなら建付け、最後まで閉まらないなら敷居のゴミや滑りを確認しましょう。
調整しても残るわずかな隙間なら、隙間テープで塞ぐ方法があります。

以前からあるわずかな隙間まで、無理に塞ぐ必要はありません。
以前より明らかに広がった、上下で幅が違う、光や風が気になるといった変化がある場合は、その状態に合わせて確認します。
襖を外したあとに隙間ができたら並び順と向きを確認する
掃除や張り替えで襖を外し、戻してから初めて隙間ができたなら、元と同じ位置へ戻っているか確認してください。
見た目が似ている襖でも、左右の位置や手前・奥の納まりが決まっている場合があり、
並びが変わると、襖同士の重なりや中央の合わせ部分が本来の位置からずれ、外す前にはなかった隙間が見えることがあります。

2枚の襖は元の位置に戻っているか確認する
外す前の写真が残っていれば、左右だけでなくどちらが手前の溝に入っていたかまで見比べてください。
一般的な2本溝の2枚引きでは、向かって左側の襖が奥、右側の襖が手前に納まる形があります。引手の位置だけでなく、2枚が重なる側の縁も手掛かりになります。
ただし、襖の納まりは住宅や建具によって異なります。「左は必ず奥」と決めつけず、外す前の写真があればそれを優先し、なければ引手と縁の形から元の組み合わせを確認してください。
元の位置へ戻して隙間が消えたなら、襖の組み合わせの問題だった可能性が高いです。
4枚の襖は中央の合わせ方も確認する
4枚引きでは、中央2枚の合わせ部分も見てください。
中央には「召(めし)」と呼ばれる縁が使われることがあります。召には張り出した部分があり、中央2枚を閉めたときに合わせ目の隙間を隠すように納まります。
この襖を別の位置へ戻すと、中央を閉めても縁が正しく重ならず、縦に隙間が見えることがあります。
4枚を外したあとから中央だけに隙間ができたなら、引手の位置に加えて、中央の縁の形を確認してください。 合わせ目を覆う形の縁がある場合は、その位置関係が元どおりになるように戻します。
外す前は隙間がなかったのに、戻した直後から隙間ができた場合
左右・前後・並び順を元に戻してください。それで隙間が消えれば、建付けの調整やテープによる補修は不要です。
柱との隙間が上下で違うなら建付けを確認する
襖を最後まで閉め、柱との境目を正面から見てください。
上側は大きく開いているのに下側はほぼ接しているなど、上下で幅が明らかに違うなら、襖と柱が平行に納まっていない状態です。
この状態は、隙間テープで埋めるより建付けの確認が先です。広い側に合わせて厚いテープを貼ると、隙間の狭い部分では強く当たり、かえって閉まりにくくなることがあります。
建具の種類によっては高さや位置を調整できるものがありますが、調整方法は構造によって異なります。昔ながらの襖と、調整機構を備えた戸襖を同じ方法で直すことはできません。大和ハウスのアルミ室内建具でも、柱と襖・障子の上部に隙間があるケースを建付け調整の対象としています。
柱と襖・障子の上部に隙間がある場合の建付け調整(大和ハウス)

襖と柱が平行になっているかを見る
柱との隙間を、上・中央・下で見比べてください。
上から下へ一方向に隙間の幅が変わっているなら、まず建付けを確認します。上と下は柱に近いのに中央付近だけ離れて見えるなら、襖本体に反りがないかも確認してください。
ここで分かるのは、どこで納まりがずれているかまでです。
隙間の形だけで「家が傾いている」と判断することはできません。また、隙間が広い側を削れば直るとも限りません。
戸車のない襖は原因を確認せず削らない
昔ながらの襖では、納まりに合わせて縁などを削る建付け調整も行われます。
ただし、削るのは、並び順や反りなど削らなくても直せる原因を除いたあとです。
外した襖の位置が入れ替わっているだけなら、元へ戻せば直ります。襖本体が反っているなら、その状態を無視して削っても適切な納まりにはなりません。
一度削った部分は元に戻せません。
並びを元に戻し、襖本体にも目立つ反りがない。それでも柱との隙間が上下で大きく違うなら、襖店や建具店に**「閉めたとき、柱との隙間が上と下で違う」**と伝えてください。建付け調整が必要な状態か確認してもらえます。
襖が反って隙間ができている場合
襖を閉めたとき、上と下は柱に近いのに中央付近だけ離れて見えるなら、襖本体を横から見て反りがないか確認してください。
目で見て分かる反りがある場合は、その反りに合わせてすぐ縁を削らないでください。削って調整する方法はありますが、一度削った部分は元に戻せません。
反りが大きく、柱との隙間や開閉に影響している場合は、襖店や建具店に調整・修理できる状態か見てもらいましょう。

襖が最後まで閉まらず隙間が残る場合
柱まであと少しというところで止まるなら、見えている隙間を塞ぐのではなく、なぜ最後まで動かないのかを確認してください。
敷居にゴミや異物がないか確認する
襖を少し開けて、止まりやすい位置の敷居を見てください。
溝に砂や小さなゴミがたまっていたり、異物が挟まっていたりすると、襖が途中で引っかかって柱まで届かないことがあります。
ゴミがあれば掃除機やブラシなどで取り除き、もう一度ゆっくり閉めます。
掃除したあとに柱まで閉まるなら、隙間を塞ぐ必要はありません。 襖が閉まり切っていなかったことが原因です。
動かすと重い場合は滑りの悪さを確認する
途中の一か所だけではなく、開け始めから重い、動かすと引っかかる、力を入れないと最後まで閉まらないなら、敷居との滑りや襖の納まりを確認します。
この状態で柱側へ隙間テープを貼っても、襖が最後まで閉まらない原因は残ります。先に動きを直し、きちんと閉めた状態でも隙間が残るかを見てください。
滑りが悪くなる原因や対処は、**「襖の滑りが悪い原因は?滑りを良くする方法と直し方」**に記事にて詳細を確認してください。

レールの上を動く戸襖は戸車と建付けを確認する
下に細いレールがあり、その上を走るように動く戸襖は、昔ながらの敷居を滑らせる襖とは構造が違います。
柱との間に隙間ができたときは、レールの状態と戸車を先に確認してください。

まずレールのゴミを取り除く
レールにゴミや異物があると、戸襖がスムーズに動かないことがあります。
最後まで閉まらない場合は、まずレールに髪の毛や砂、小さな異物がないか確認し、あれば取り除いてからもう一度開閉してください。
最後まで閉まり、柱との隙間もなくなれば、それ以上の調整は不要です。
戸車で高さや左右を調整できる製品もある
レールを掃除しても、閉めた戸襖と柱が平行にならない場合は、戸車に調整機構があるか確認します。
室内用の戸襖には、戸車部分で上下や左右の位置を調整できる製品があります。
ただし、調整できる範囲やねじの位置、回す方向は製品ごとに異なります。
そのため、調整ねじらしいものを見つけても、自己判断で回すのではなく、製品に合った手順を確認してから調整してください。
調整方法は自宅の製品の取扱説明書を確認する
メーカー名や品番が分かる場合は取扱説明書を探し、**「戸車調整」「上下調整」「左右調整」「建付け調整」**などの項目を確認しましょう。
取扱説明書に建付け調整の手順がある場合は、その手順に従って戸襖と柱が平行になるよう調整し、閉めた状態でもう一度隙間を確認してください。
説明書にない調整を無理に行うと、扉の破損や脱落につながるおそれがあります。調整方法が分からない、調整範囲いっぱいでも隙間が残る、戸車が破損している場合は、建具店やメーカーの修理窓口へ相談しましょう。
戸車のない襖と、レール上を動く戸襖は直し方が違います。
レールや調整ねじが見当たらない襖に、戸襖用の調整方法を当てはめないでください。
襖の隙間テープを使っていいのはどんな状態?
隙間テープが向いているのは、襖が問題なく開閉でき、並び順や建付けを確認しても小さな隙間だけが残る状態です。
反対に、襖が傾いている、反っている、最後まで閉まらない状態では、テープを貼っても原因は直りません。
隙間テープが向いている隙間
襖をきちんと閉められる状態で、柱や襖同士の間から細く光が見える。わずかな隙間から風が入って気になる。
こうした隙間なら、テープで塞ぐ方法があります。
貼る前に襖を何度か開閉し、毎回最後まで無理なく閉まり、ほぼ同じ位置に小さな隙間が残るかを確認してください。
調整できるズレを先に直し、それでも残る隙間をテープで補うのが基本です。
隙間テープでは直せない状態
次の状態では、隙間テープで塞がず原因側を先に確認してください。
- 柱との隙間が上と下で大きく違う
- 襖が目で見て分かるほど反っている
- 襖が柱まで最後まで閉まらない
- レール上を動く戸襖が傾いている
- 鴨居や敷居にも変形が見える
特に、上下で幅が違う隙間を広い側に合わせた厚いテープで塞ぐのは避けてください。
狭い側ではテープが強く当たり、襖が閉まりにくくなることがあります。
隙間テープは建付けを直すものではありません。
襖が正常に開閉できる状態まで確認・調整し、それでも残る小さな隙間を塞ぐために使います。
襖の隙間テープの選び方と貼り方

隙間の幅と貼る場所を確認する
テープを買う前に、どこへ貼るのか、隙間がどの程度あるのかを確認してください。
厚すぎるテープは閉めたときに強く当たり、薄すぎるテープでは隙間を十分に塞げません。
また、襖を動かしたときに隣の襖や縁と擦れる場所へ貼ると、テープが剥がれたり開閉しにくくなったりします。
まず襖を閉めた状態で隙間を確認し、必要以上に厚いものを選ばないようにします。
襖・建具に使えるテープを選ぶ
隙間テープには、スポンジ状のものや毛足のあるモヘアタイプなどがあります。
選ぶときは商品名だけで決めず、対応する隙間幅・厚さ・用途・貼り付け可能な材質を確認してください。
特に注意したいのが襖紙です。
粘着テープを襖紙へ直接貼ると、剥がすときに紙まで破れたり、表面を傷めたりする可能性があります。縁などに貼れる場合は、襖紙へ直接貼らずに済む位置を優先します。
貼る前に汚れを落として、閉まり方を確認する
貼り付ける部分のホコリや汚れを落としてから、必要な長さに切ったテープを貼ります。
貼った直後は、襖を強く閉めず、ゆっくり最後まで動かしてください。
テープが軽く触れる程度で最後まで閉まれば、そのまま使えます。
強く押さないと閉まらない、テープが大きく潰れる、開閉するたびに擦れる場合は、厚さや貼る位置が合っていません。無理に使い続けず、テープを見直してください。
100均の隙間テープでも使える?
100均の商品だから使えない、ということはありません。
確認するのは価格ではなく、その商品の仕様です。
- 隙間幅に合う厚さか
- 建具に使える商品か
- 貼る場所の材質に対応しているか
「すきまテープ」と書かれていても、窓やサッシなど特定の用途を想定した商品があります。
襖に使う場合は、閉まり方を悪くしない厚さか、貼り付け面を傷めないかまで確認して選んでください。
複数の襖や障子にも隙間ができた場合
襖1枚に隙間ができただけで、家の傾きや地盤の問題と判断できません。
ただし、同じ時期に複数の襖や障子が閉まりにくくなったり、以前にはなかった隙間が目立つようになったりした場合は、個々の建具だけでなく鴨居や敷居も確認しましょう。
鴨居・敷居にも変化がないか確認する
鴨居や敷居が途中で大きく曲がって見えないか、建具との間隔が場所によって極端に変わっていないかを見てください。
複数の建具が同じ場所で閉まりにくくなっている場合は、それぞれの襖へ隙間テープを貼って終わらせず、枠側の状態も確認する必要があります。
複数の建具で同じ変化があるなら相談する
たとえば、
- 襖だけでなく障子にも新しい隙間ができた
- 複数の建具が以前より閉まりにくい
- 鴨居や敷居にも目で分かる変形がある
といった変化が重なっている場合です。
この段階でも、「家が傾いている」と自分で原因を決める必要はありません。
建具店や工務店には、「いつごろから」「どの建具に」「どんな隙間や閉まりにくさが出たか」を伝えてください。建具だけを調整すればよいのか、枠側まで確認する必要があるのかを判断しやすくなります。
自分で直せない襖の隙間はどこに相談する?
並びを戻しても直らない、反りや建付けの調整が必要そうな場合は、隙間が出ている状態に合わせて相談先を選びます。
| 状態 | 相談先 |
|---|---|
| 襖本体の反り・建付け | 襖店・建具店 |
| 鴨居・敷居にも変形がある | 建具店・工務店 |
| 戸襖の戸車・調整機構 | 建具店・メーカー |
| 複数の建具に同じ変化がある | 建具店・工務店 |
| 賃貸住宅 | 管理会社・大家 |
連絡するときは、隙間ができた時期・場所・上下で幅が違うか・開閉に問題があるかを伝えると、状態を共有しやすくなります。
賃貸はテープや加工の前に管理会社へ確認する
賃貸住宅では、襖を削るなど元に戻せない加工を自分で行わず、管理会社や大家へ連絡してください。
隙間テープも、剥がすときに粘着跡が残ったり襖紙を傷めたりすることがあります。貼り付けてよいか分からない場合は、管理会社や大家へ確認してから使用してください。
襖の隙間についてよくある疑問
襖の隙間から光が漏れるのは異常?
細く光が見えるだけで、すぐ異常とは判断できません。
見るべきなのは、以前と比べて隙間が変化したかです。
以前は見えなかった光が見えるようになった、隙間が広がってきた、上下で幅が大きく違う場合は、並び順・反り・建付けを確認してください。
襖の隙間から風が入るときはテープで塞いでいい?
襖が最後まで閉まり、建付けにも大きなズレがないのに小さな隙間から風が入るなら、隙間テープで軽減できます。
一方、襖が傾いてできた隙間や、最後まで閉まらないためにできた隙間は、テープより先に原因側を直すようにしましょう。


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