床暖房から「コポコポ」「サー」と水が流れるような音がしても、音だけなら故障とは限りません。
温水式床暖房は、床下の配管へ温水を循環させて暖める仕組みです。運転開始直後や運転中にはその流れが音として聞こえることがあり、床暖房を切ったあとも、凍結予防や暖房回路の空気抜きなどで循環ポンプが自動的に動く機種があります。
一方、以前より音が大きくなったり、床が暖まりにくくなったりしている場合は、エラーや水漏れがないかも確認してください。
まず確認|床暖房の水の音は故障?
水音が気になったら、鳴っているタイミングと一緒に起きている症状を確認してください。
| 状況 | まずどうする? |
|---|---|
| 運転開始直後だけ鳴る | しばらくして消えるか見る |
| 運転中に鳴る | 普段どおり暖まっているか見る |
| 停止中に鳴る | 自動循環する機種か取扱説明書で確認 |
| 水音+暖まりにくい | 取扱説明書で該当症状を確認 |
| エラーが出ている | エラー番号を確認 |
| 水漏れしている | 使用を止める |

運転開始直後や運転中だけの水音なら、温水が流れるときの音である可能性があります。また、停止中でも循環ポンプが自動的に動く機種があるため、スイッチがOFFなのに水音がするという理由だけで故障とは判断できません。
床暖房から水の音がするのはなぜ?
温水式床暖房では、熱源機でつくった温水が床下の配管や床暖房マットを通り、再び熱源機側へ戻ります。

床を暖めている間はこの循環が続くため、配管内を移動する温水の音が室内まで聞こえることがあります。
ただし、床付近から聞こえる音がすべて水音とは限りません。暖められた床暖房マットや床材が膨張・収縮するときにも音が出るため、「コポコポなら空気」「サーなら正常」と聞こえ方だけで原因を決めるのは避けてください。
床暖房中の「温水の流れる音」や床材の膨張・収縮による音を確認|大阪ガス取扱説明書(PDF)
運転開始時・運転中に水の音がする場合
運転開始直後に水の音がする
スイッチを入れた直後に水の流れる音がしても、しばらくすると消え、床も普段どおり暖まっているなら、一時的な通水音と考えられます。
運転中に水の音がする
温水式床暖房は、運転中も床下へ温水を循環させています。床が暖まっている最中に水の流れる音が聞こえることはあり、以前から同じ程度の音で暖まり方にも変化がなければ、そのまま様子を見てもよいでしょう。
床暖房を止めているのに水の音がする場合
床暖房のスイッチがOFFでも、配管内の温水が必ず止まっているとは限りません。暖房回路の空気抜きや凍結予防などのため、床暖房を使っていないときにも循環ポンプが自動的に動く機種があります。
配管の空気を抜くためにポンプが動く
配管の空気抜きや水アカ防止を目的に、床暖房の停止中でもポンプが作動する機種があります。リモコンで運転していなくても、ポンプが動けば配管内の水が循環するため、その音が床から聞こえることがあります。
ただし、作動する間隔や時間は機種ごとに異なり、特定機種の動きをすべての床暖房に当てはめることはできません。
凍結を防ぐために水を循環させる
外気温が下がると、温水配管の凍結を防ぐために循環ポンプが動く機種もあります。寒い日に床暖房を切っているのに水音がして、しばらくすると止まるのであれば、凍結予防による自動運転の可能性があります。
水の音が続く・以前より大きいときに確認すること
以前より水音が目立つようになったら、暖まり方の変化・エラー・水漏れがないか確認してください。
床が普段どおり暖まっているか
水音が目立つようになってから床も暖まりにくくなった場合は、循環水など暖房回路側も確認が必要です。「床から水の流れる音がする」「床が暖まらない」という症状に対して、循環水量を確認項目としている機種もあります。
一方、床がこれまでと同じように暖まっているなら、水音だけで循環水不足や配管内の空気と決めつけることはできません。
リモコンにエラーが出ていないか
水音と同時にリモコンへエラー番号が表示されている場合は、その番号を控えてください。原因や対処方法は、表示された番号と使用機種によって異なります。
床や熱源機の周囲に水漏れがないか
床面や熱源機の周囲など、見える範囲に濡れや水たまりがないか確認してください。
取扱説明書に同じ症状がないか
暖まり方の変化やエラー、水漏れ、以前とは違う水音がある場合は、使用機種の取扱説明書にある「故障かな」「こんなとき」などの項目を確認してください。
同じメーカーでも機種によって自動運転や循環水の扱いが異なるため、メーカー名だけでなく、熱源機やリモコンの型番まで確認しておくと該当する情報を探しやすくなります。
取扱説明書に記載されていない方法で水を足したり、配管の空気抜きをしたりするのは避けてください。
循環水が不足している場合もある
水音だけでは、循環水が不足しているかどうかは判断できません。
床が暖まりにくい、循環水不足を示すエラーが出ているなど、ほかの症状もある場合は、使用機種の取扱説明書で循環水に関する項目を確認してください。
「床から水の流れる音がする」ときの循環水量の確認|長府製作所 取扱説明書(PDF)
循環水は自分で補給する機種もあれば、自動給水機能を備えたものや不凍液を使用するものもあり、扱い方は一律ではありません。そのため、水音がするという理由だけで水を足すのは避けてください。
水の音で点検が必要になる目安
水漏れやエラー、暖まり方の変化まで出ている場合は、点検が必要になることがあります。
水漏れしている
床や熱源機の周囲に水漏れがある場合は、床暖房の使用を止めてください。漏れている場所が見えなくても、床暖房マットや暖房配管などから水が漏れている可能性があるため、床下まで自分で探す必要はありません。
エラーが出ている
リモコンにエラーが表示されている場合は、水音よりも表示内容を優先しましょう。暖房水不足、暖房用ポンプ、循環水系統など原因は機種やエラー番号によって異なるため、表示された番号に対応する取扱説明書の指示に従ってください。
水音と一緒に暖まりにくくなった
昨日まで普通に暖まっていたのに、水音が変わった時期から暖まりにくくなり、設定温度を確認しても改善しない。こうした場合は、熱源機や暖房回路に問題がないか点検が必要です。
以前より明らかに水音が大きくなった
温水配管内の空気抜きが不十分な場合、循環水の音が大きくなる機種があります。ただし、「大きな水音=配管内の空気」とは限りません。
以前より明らかに水音が大きくなり、その状態が続く場合は、使用機種の取扱説明書を確認してください。同じ症状について対処方法が記載されていればその内容に従い、改善しない場合は点検が必要です。
まとめ|床暖房の水の音だけなら故障とは限らない
床暖房では、運転開始時や運転中に温水の流れる音が聞こえるほか、停止中でも空気抜きや凍結予防などで循環ポンプが動く機種があります。そのため、普段どおり暖まっていてほかに異常がなければ、水音だけで故障を疑う必要はありません。
一方、以前より音が大きくなった、床が暖まりにくい、エラーが出ている、水漏れしているといった変化があれば、使用機種の取扱説明書で該当する症状やエラー番号を確認してください。
水漏れがある場合や、取扱説明書に記載された対処をしても症状が続く場合は、点検が必要です。


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