コールドドラフト対策はどうする?窓際・足元が寒い原因と4つの対策

暖房しても足元が寒い コールドドラフト対策はどうする?

冬、暖房をつけて部屋は暖まっているはずなのに、ソファに座っていると足元だけスーッと冷える。

「窓が少し開いているのかな」と確認しても、きちんと閉まっている。鍵もかかっている。それでも窓の近くへ行くと、床を伝うように冷たい空気を感じる。

この場合、窓の隙間から外気が入っているのではなく、コールドドラフトが起きている可能性があります。

コールドドラフトとは、外気で冷えた窓に触れた室内の空気が冷やされ、窓辺から床へ流れ落ちる現象です。国土交通省の住宅省エネ関連資料でも、窓のガラス表面で冷やされた空気が下降し、床に沿って移動する現象として説明されています。

厄介なのは、体には「冷たい風」のように感じることです。

そのため、「どこかに隙間があるはず」とサッシを調べたり、すき間テープを貼ったりしたくなりますが、コールドドラフトなら隙間を塞ぐだけでは原因そのものは解消しません。

では、何をすればいいのか。

国土交通省や窓メーカーなどの公開情報を横断して確認すると、コールドドラフト対策は大きく、

窓を冷えにくくする
冷気の広がりを抑える
落ちる冷気に対抗する
上下の温度差を小さくする

という4方向に整理できます。

この記事では、「コールドドラフトとは何か」だけで終わらせず、今の住まいならどの対策から試せばいいのかまで見ていきます。

公開情報の横断調査で判明!コールドドラフト対策は4方向で考えるのが正解!
目次

コールドドラフトは「窓から入る隙間風」とは違う

窓で冷やされた空気が床へ流れてくる

コールドドラフトが起きる流れは、それほど複雑ではありません。

外が寒くなって窓ガラスの表面温度が下がると、その窓に接している室内の空気も冷やされます。

冷えた空気は下へ移動するため、

冷たい窓

窓際の空気が冷える

冷えた空気が下降する

床に沿って室内へ広がる

という流れができます。

これが、暖房しているのに「足元だけスースーする」と感じる理由のひとつです。

YKK APも、窓で冷やされた空気が下へ流れて床に広がることで、天井付近と足元に温度差が生じると説明しています。

「暖房の設定温度を上げたのに、顔まわりは暖かいのに足元はまだ寒い」

そんな状態なら、単純に暖房能力が足りないのではなく、窓辺で冷やされた空気が床へ流れていないかを見た方が原因に近づけます。

参考情報:国土交通省|住宅省エネルギー関連資料

特定の場所から外気が入るなら隙間風の可能性がある

一方、冷たく感じるものがすべてコールドドラフトとは限りません。

窓の合わせ目やサッシの一部分へ手を近づけたときに、そこだけから明らかに空気が入ってくるなら、実際の隙間風を疑います。

判断するときは「窓際が寒いか」だけではなく、冷気を感じる場所が限定されているかを見ます。

窓全体の近くにいると足元が冷えるのか。

それとも、窓の合わせ目など特定の場所から風が入っているのか。

後者なら、コールドドラフト対策ではなく、隙間風が入る場所や窓の状態を確認する必要があります。

関連記事:窓を閉めても風が入る原因は?隙間風の確認方法と対処法を解説


公開情報を横断調査|コールドドラフト対策は4方向

① 根本から抑えるなら窓を冷えにくくする

コールドドラフトそのものを抑えるなら、窓面を冷えにくくするのが根本側の対策です。

国土交通省の資料では、窓の断熱性が低いと窓付近でコールドドラフトが起こり、単板ガラスに比べて*Low-E複層ガラスなどの高性能ガラスを使用した場合、その影響を大幅に改善できることが示されています。

Low-E複層ガラス:複数のガラスと特殊な金属膜によって、室内外の熱を伝わりにくくした断熱性の高いガラス。

YKK APも、窓の断熱性を高めることで窓辺のひんやり感や足元の寒さを和らげられると説明しています。

考え方はシンプルです。

窓が冷えにくくなる
→ 窓際の空気も冷やされにくくなる
→ 床へ流れ落ちる冷気を抑えられる

ということです。

具体的には、内窓を設置する、断熱性能の高い窓へ交換する、Low-E複層ガラスなどを採用するといった方法があります。

特に、毎年冬になると同じ窓際が寒い、暖房しても足元の冷えが強い、持ち家なので長期的に改善したいという場合は、カーテンなどで冷気を抑えるだけでなく、窓自体の断熱を検討する意味が出てきます。

LIXILも、既存窓の内側にもう一つ窓を設置すると、窓と窓の間に空気層ができて断熱効果を高められると説明しています。

参考情報:YKK AP|窓づくりガイド

複層ガラスの窓サッシ
複層ガラスの窓サッシ

② まず試すならカーテンで冷気の広がりを抑える

「窓のリフォームまではすぐにできない」という場合は、今あるカーテンから確認できます。

見るのは、厚さだけではありません。

カーテンの裾と床の間が大きく空いていないかを確認します。

YKK APは、カーテンの丈が短く床との間に隙間があると、窓辺の冷気がそこを通って床へ広がってしまうと説明しています。冬場は厚手で床に着く程度の丈のカーテンを対策として挙げています。

つまり、せっかくカーテンを閉めていても、

窓辺で空気が冷える
→ カーテンの裏側を下降する
→ 裾の隙間から床へ流れる

という状態では、足元の冷えを感じやすくなります。

夜になってカーテンを閉めても足元が寒いなら、まず裾を見てみてください。

ただし、カーテンは冷気が室内へ広がるのを抑える対策であって、窓そのものの断熱性能を高める方法とは役割が違います。

また、カーテンなどで窓面への室内の暖気が届きにくくなると、条件によっては窓の表面温度が下がり、結露を促す場合があります。窓に水滴が多く付く家では、寒さだけでなく結露の状態も確認しておきます。

参考情報:YKK AP|冬のヒント「窓と冷気」

③ 暖房器具を動かせるなら窓側への配置を検討する

暖房をつけているのに、窓の近くへ行くと足元だけ冷たい。

そんなときは、暖房の設定温度だけでなく、どこから部屋を暖めているかも確認します。

コールドドラフトでは、窓辺で冷やされた空気が下へ流れます。そのため、移動できる暖房器具なら、窓側から室内へ向かって暖める配置が有効な場合があります。

YKK APは、石油ファンヒーターなど移動できる暖房器具について、窓側に置くことで窓からの冷気を暖められ、暖房効果を高められると説明しています。

たとえば、窓から離れた部屋の奥に暖房器具を置いていると、

暖房で暖められた空気は上へ
窓で冷やされた空気は下へ

という流れができ、室温の数字ほど足元が暖かく感じられないことがあります。

「設定温度を1℃上げよう」と考える前に、移動できる暖房器具なら配置を見直す余地があります。

ただし、窓際ならどこに置いてもいいわけではありません。

カーテンなどの可燃物との距離や、壁・窓から必要な離隔距離は暖房器具によって異なります。置き場所を変える場合は、使用している製品の取扱説明書に記載された設置条件を優先してください。

また、この方法も窓そのものを断熱する対策ではありません。毎冬強いコールドドラフトが起きるなら、暖房位置だけで対応し続けるより、窓の断熱も含めて考えます。

参考情報:YKK AP|コールドドラフトについて

④ サーキュレーターで上下の温度差を小さくする

暖房中の部屋で、立っているとそれほど寒くないのに、床に座ると急に寒く感じる。

この場合は、窓からの冷気だけでなく、暖かい空気が部屋の上部にたまっていることも考えます。

LIXILはコールドドラフトへの対策として、サーキュレーターで天井付近の暖気を循環させる方法を紹介しています。

ここでやりたいのは、寒い足元へ強い風を直接当てることではありません。

上にたまった暖気を循環させ、室内の上下の温度差を小さくすることです。

サーキュレーターを使っても窓面の温度そのものが上がるわけではないため、窓の断熱とは役割が違います。

それでも、暖房しているのに「上半身は暖かい、足元だけ寒い」という部屋では、確認する価値があります。

参考情報:LIXIL|猛暑・厳しい寒さ対策には窓の断熱が大切

サーキュレーター
サーキュレーター

結局、どのコールドドラフト対策を選べばいい?

今日から足元の寒さを軽くしたい

まず確認しやすいのはカーテンです。

床との間が大きく空いているなら、窓辺で冷やされた空気が室内側へ流れやすくなります。

そのうえで、

  • 暖房器具を安全に移動できるなら窓側への配置を検討する
  • 暖気が天井付近にたまっているなら空気を循環させる

と進めます。

いきなり窓を交換するのではなく、今ある設備で冷気の流れ方が変わるかを見る段階です。

賃貸で窓を交換できない

賃貸なら、カーテンなど原状回復しやすい方法と室内の空気循環から考えます。

窓へ固定する設備や工事を伴う内窓などを検討する場合は、自己判断で施工せず、賃貸借契約の内容を確認したうえで管理会社や大家へ相談します。

持ち家で毎年同じ窓際が寒い

「去年もこの窓の前だけ寒かった。今年も同じ」

この状態なら、一時的な寒さではなく、その窓の断熱性能が室内環境に影響している可能性を考えます。

カーテンや暖房位置を工夫しても毎冬同じ寒さを繰り返すなら、内窓など窓自体を冷えにくくする方法を検討する段階です。

LIXILは、既存窓の内側にもう一つ窓を設ける内窓について、既存窓との間に空気層ができることで断熱効果が高まると説明しています。

暖房を強くしても足元だけ寒い

設定温度を上げると部屋の上側はさらに暖かくなる。それでも足元は寒い。

この状態なら、暖房能力だけを疑うのではなく、

窓面が強く冷えていないか
暖気が上部にたまっていないか

を見ます。

窓際で冷やされた空気が床へ流れ、暖気が上にたまっているなら、設定温度を上げ続けるより、窓の断熱や空気循環へ対策を移した方が原因に合っています。

すき間テープを貼る前に「本当に隙間風か」を確認する

足元に冷たい空気を感じると、

「サッシのどこかに隙間があるのでは?」

と思うかもしれません。

ただ、コールドドラフトなら、外から冷たい空気が入ってきているわけではありません。

LIXILも、コールドドラフトは隙間風とは異なり、窓辺で冷やされた室内の空気が下降する現象として説明しています。

そのため、隙間風が確認できていない状態で、コールドドラフト対策としてサッシの隙間を次々にテープで塞いでも、窓面で空気が冷やされる状態は変わりません。

逆に、窓の合わせ目などへ手を近づけたとき、

「ここから明らかに風が入ってくる」

と場所を特定できるなら、コールドドラフトではなく実際の隙間風を疑います。

その場合は、冷気を遮る方法ではなく、風が入っている場所と窓の状態を確認します。

関連記事:窓を閉めても風が入る原因は?隙間風の確認方法と対処法を解説

まとめ

コールドドラフト対策を公開情報から横断して見ると、窓を冷えにくくする・冷気の広がりを抑える・落ちる冷気に対抗する・上下の温度差を小さくするという4方向に整理できます。

まず今の住まいでできる対策から試し、それでも毎冬同じ窓際で強い寒さを感じるなら、内窓など窓そのものを冷えにくくする対策まで検討してください。

特定の場所から実際に外気が入っているなら、コールドドラフトではなく隙間風の原因を確認することが重要です。

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