夜、部屋が静かになると、
「ブーン……」
という低い音が気になり始めた。
昼間はほとんど気にならなかったのに、夜になると急に耳につくようになり、
「壊れかけているのかな」
「修理を呼んだ方がいいのかな」
と心配になった経験はないでしょうか。
実際によくある相談でも、
- 冷房をつけるとブーン音がする
- 暖房のときだけ音が大きい
- 室内機だと思っていたら室外機から音がしていた
- 最近になって音が以前より大きくなった
など、症状はさまざまです。
一方で、ブーン音はエアコンでは比較的よく聞かれる音でもあります。
モーターやコンプレッサーが動いている以上、ある程度の運転音が発生するのは自然なことです。
そのため、
「ブーン音がする=故障」
とは限りません。
ただし、
- 音が以前より大きくなった
- 壁や床まで振動するようになった
- 冷暖房の効きも悪くなった
という場合は、内部部品の劣化や室外機の異常などが隠れている可能性があります。
大切なのは、音の有無だけではなく、
- どこから聞こえるのか
- いつ聞こえるのか
- 以前と比べて変化があるか
を確認することです。
この記事では、エアコンからブーン音がする主な原因や、自分で確認できるポイント、正常な運転音との違い、業者へ相談した方がよい症状まで詳しく解説します。
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エアコンからブーン音がする主な原因
ブーン音は、エアコンの異音の中でも正常な運転音と故障による異音の見分けが難しい音です。
そのため、「ブーンと聞こえる」という情報だけでは原因を特定できません。
例えば、
- 運転を始めた直後だけ聞こえる
- 夜だけ気になる
- 室内機ではなく室外機から聞こえる
- 振動も一緒に伝わる
など、音がする状況によって考えられる原因は変わります。
ここでは、実際によく見られる原因から順番に紹介します。
モーターやコンプレッサーの正常な運転音
ブーン音で最も多いのが、エアコンが正常に運転しているときの作動音です。
室内機には送風ファンを回すモーターがあり、室外機には冷媒を循環させるコンプレッサーが入っています。
これらが動くと、
「ブーン」
という低い音が発生します。
特に、
- 冷房をつけた直後
- 暖房運転中
- 設定温度へ近づけるために強く運転しているとき
などは、普段より少し音が大きく聞こえることがあります。
また、夜になると周囲が静かになるため、
「昼間は気にならなかったのに、夜だけブーン音が目立つ。」
ということも珍しくありません。
これはエアコンの音が大きくなったのではなく、周囲の生活音や車の音が減ることで、運転音だけが耳に入りやすくなっているケースもあります。
このような場合は、冷暖房が正常に効いていて、音の大きさにも変化がないのであれば、過度に心配する必要はありません。
一方で、
「去年より音が明らかに大きい。」
「部屋全体に響くようになった。」
という場合は、正常な運転音ではなく、別の原因が隠れている可能性もあります。
覚えておきたいポイント
「夜だけうるさい」と感じる場合でも、必ずしもエアコンの故障とは限りません。
昼間と夜で音の聞こえ方が違うのは、周囲の環境音の影響を受けるためです。
確認するときは、昼と夜の両方で音の大きさを比べてみると、「本当に音が大きくなっているのか」「静かな環境だから気になるだけなのか」を判断しやすくなります。
室外機の振動が壁や床へ伝わっている
「部屋の中からブーン音がすると思っていたら、ベランダへ出ると室外機の方がうるさかった。」
実際には、このようなケースは珍しくありません。
室外機の中では、コンプレッサーやファンが回転しており、運転中は常に細かな振動が発生しています。
通常は気にならない程度ですが、
- 防振ゴムが劣化している
- 室外機の脚が少し浮いている
- 設置面が傾いている
といった状態になると、振動が床や壁へ伝わり、
「ブーン……」
という低い音として室内まで響くことがあります。
特に夜は周囲が静かになるため、
「昼間は気にならなかったのに、夜だけ部屋全体が響くように感じる。」
という相談も少なくありません。
また、意外と多いのが、
- 植木鉢
- 物干し台
- 掃除道具
- 自転車
などが室外機へ軽く触れ、その振動で音が大きくなっているケースです。
故障を疑う前に、一度室外機の周囲を確認してみるだけで原因が分かることもあります。
覚えておきたいポイント
室外機のブーン音は、本体よりも「振動」が原因になっていることが少なくありません。
手で軽く室外機に触れたときに振動が強く伝わる場合や、設置面がぐらついている場合は、防振ゴムや設置状態の影響も考えられます。
送風ファンにホコリがたまっている
「ブーン音が以前より少し大きくなった。」
「風量を『強』にすると音も大きくなる。」
このような場合は、送風ファンの汚れが影響していることがあります。
送風ファンは、室内機の奥で風を送り出している円筒状の部品です。
長年使っていると、
- ホコリ
- タバコのヤニ
- キッチンの油汚れ
- ペットの毛
などが少しずつ付着していきます。
汚れが偏って付着すると回転バランスが崩れ、モーターへ余計な負荷がかかるため、以前より大きなブーン音が聞こえることがあります。
また、
「エアコンクリーニングを何年もしていない。」
という家庭では、ファンだけでなく熱交換器にもホコリがたまり、風の流れが悪くなることで運転音が目立つケースもあります。
フィルター掃除は定期的にしていても、送風ファンまでは掃除できていないことも多いため、使用年数が長いエアコンでは一度内部の汚れも疑ってみるとよいでしょう。
モーターやベアリングが劣化している
購入から10年前後経過しているエアコンでは、モーターやベアリングの摩耗によってブーン音が大きくなることがあります。
ベアリングとは、回転する軸を支える部品です。
長年使い続けることで少しずつ摩耗し、回転が滑らかでなくなると、
「ブーン」
という低い音が以前より大きく聞こえるようになることがあります。
例えば、
「使い始めは静かだけど、30分くらいすると音が大きくなる。」
「暖房の方がブーン音が気になる。」
という症状も珍しくありません。
これは、運転時間が長くなることでモーターやベアリングの温度が上がり、摩耗した部分の影響が出やすくなるためです。
さらに劣化が進むと、
- ガラガラ
- ゴー
- キーン
といった別の異音が混ざることもあります。
購入当初より明らかに音が変わってきた場合は、経年劣化も視野に入れて点検を検討した方が安心です。
覚えておきたいポイント
「ブーン音に別の音が混ざり始めた」ときは注意が必要です。
例えば、ブーン音にガラガラ音やキーン音が加わるようになった場合は、回転部品の摩耗が進んでいる可能性があります。
音の種類が増えてきたと感じたら、「まだ動くから大丈夫」と考えず、一度点検を検討すると安心です。

放置しても問題ないことが多いブーン音
ブーン音がすると、「故障したかもしれない」と不安になりますが、すべてのブーン音が異常というわけではありません。
エアコンはモーターやコンプレッサーが動いているため、ある程度の運転音が発生するのは自然なことです。
特に次のような場合は、正常な作動音であることも少なくありません。
運転中だけ一定のブーン音がする
冷房や暖房を運転している間だけ、
「ブーン……」
という一定の音が聞こえる場合は、モーターやコンプレッサーの正常な運転音であることがあります。
運転を停止すると音も止まり、
- 冷暖房がしっかり効いている
- 振動はほとんどない
- 水漏れや異臭もない
という状態であれば、過度に心配する必要はありません。
特に能力の大きいエアコンほど、運転音もやや大きくなる傾向があります。
夜だけ音が気になる
「昼間は気にならないのに、夜になるとブーン音ばかり聞こえる。」
このような相談もよくあります。
夜は車の走行音や生活音が少なくなるため、昼間から出ていた運転音が目立ちやすくなるためです。
また、寝室では静かな環境になることから、小さな低音でも気になりやすくなります。
以前と音の大きさが変わっておらず、冷暖房にも問題がない場合は、正常な運転音である可能性が高いでしょう。
音の大きさが変わっていない
購入した頃から多少ブーン音はしていたものの、
何年たっても音の大きさがほとんど変わらない。
このような場合も、機種本来の運転音である可能性があります。
一方で、
「去年より音が大きくなった。」
「家族からもうるさくなったと言われる。」
という場合は、部品の劣化や振動の増加が考えられます。
ブーン音そのものよりも、『以前との違い』を確認することが大切です。

注意したい危険な症状
一方で、次のような症状がある場合は、正常な運転音ではなく、点検が必要な異音である可能性があります。
音だけでなく、エアコン全体の状態もあわせて確認してみましょう。
ブーン音が以前より大きくなっている
購入した頃から多少ブーン音はしていても、
「最近はテレビの音が聞こえにくい。」
「別の部屋まで音が聞こえる。」
というように、明らかに音が大きくなっている場合は注意が必要です。
モーターやベアリングの摩耗、室外機の振動などが進み、以前より大きな運転音になっている可能性があります。
毎日使っていると変化に気付きにくいため、家族から指摘されて初めて異常に気付くこともあります。
壁や床まで振動が伝わる
音だけでなく、
- 壁が細かく震えている
- 床まで低い振動が伝わる
- 室外機の近くにいると振動を強く感じる
という場合も注意が必要です。
室外機の設置状態が悪くなっていたり、モーターやコンプレッサーに負担がかかっていたりする可能性があります。
そのまま使用を続けると、別の部品へ負担が広がることもあります。
冷暖房の効きも悪くなっている
ブーン音に加えて、
- 部屋がなかなか冷えない
- 暖房が弱くなった
- 風量が以前より少ない
という症状もある場合は、モーターだけではなく、冷媒系統やコンプレッサーなどにも異常が発生している可能性があります。
音だけで判断せず、エアコン本来の性能も確認することが重要です。
焦げ臭いにおいやエラー表示がある
ブーン音と同時に、
- 焦げ臭いにおいがする
- エラーコードが表示される
- 運転が途中で止まる
- ブレーカーが落ちる
といった症状がある場合は、使用を続けないようにしましょう。
電気系統や基板に異常が発生している可能性もあるため、安全のためにも運転を停止し、メーカーや専門業者へ相談することをおすすめします。
覚えておきたいポイント
ブーン音は「音がするかどうか」よりも、「以前と比べて変化しているか」が重要です。
音が大きくなった、振動が増えた、別の異音が混ざるようになったなど、これまでと違う変化が見られた場合は、正常な運転音ではなく故障のサインである可能性があります。
小さな変化でも見逃さず、早めに点検を検討すると、大きな故障や高額な修理を防ぎやすくなります。

自分でできるブーン音の対処法
ブーン音の原因によっては、自分で改善できるケースもあります。
ただし、エアコン内部には電気部品や冷媒配管があるため、無理な分解は故障や感電につながる恐れがあります。
ここでは、家庭でも安全に確認できるポイントを紹介します。
フィルターを掃除する
フィルターにホコリがたまると空気の流れが悪くなり、送風ファンやモーターへ余計な負荷がかかることがあります。
その結果、
「ブーン」
という運転音が以前より大きく聞こえることもあります。
特に、
- 長期間掃除をしていない
- 冷房を使い始めたばかり
- ペットを飼っている
という家庭では、フィルターにホコリがたまりやすくなります。
まずはフィルターを掃除し、音に変化があるか確認してみましょう。
室外機の周囲を確認する
室外機の振動によってブーン音が大きく聞こえていることもあります。
次のような物が接触していないか確認しましょう。
- 植木鉢
- 掃除道具
- 自転車
- 落ち葉
- 小枝
また、吹き出し口の前に物を置くと運転効率が下がり、コンプレッサーへの負担が大きくなることもあります。
室外機の周囲はできるだけ風通しのよい状態にしておきましょう。
音がする場所を確認する
「室内機から音がしている」と思っていても、実際には室外機の振動が壁を伝って聞こえているケースは少なくありません。
安全を確認したうえで、
- 室内機の近く
- 室外機の近く
それぞれで音を聞き比べてみましょう。
音が最も大きく聞こえる場所が分かるだけでも、原因を絞り込みやすくなります。
業者へ相談するときも、
「室外機の近くで一番大きく聞こえます。」
と伝えられるため、状況が伝わりやすくなります。
運転モードを変えてみる
ブーン音が、
- 冷房だけで聞こえる
- 暖房だけで聞こえる
- 送風運転では聞こえない
という場合は、原因を特定する手がかりになります。
例えば、
冷房だけで音がする場合は室外機やコンプレッサー、
送風運転でも音がする場合は室内機の送風ファンやモーター、
が関係していることもあります。
原因を断定することはできませんが、どの運転で音がするのか確認しておくと、点検時にも役立ちます。
無理に分解しない
「原因を確認したい」と思っても、自分でエアコンを分解することはおすすめできません。
内部には、
- モーター
- コンプレッサー
- 基板
- 電気部品
- 冷媒配管
などがあり、感電や故障につながる危険があります。
最近はインターネットで分解方法を紹介する動画もありますが、一般家庭で行うにはリスクが高いため、無理はしないようにしましょう。

業者への相談を検討した方がよい症状
ブーン音は、モーターやコンプレッサーが動くことで発生する正常な運転音であることも少なくありません。
しかし、音の変化や振動の強さによっては、内部部品の劣化や故障が進んでいる可能性があります。
次のような症状が見られる場合は、一度専門業者へ相談することをおすすめします。
ブーン音が年々大きくなっている
購入した頃から多少のブーン音はしていたものの、
「去年より明らかに音が大きい。」
「家族からもうるさくなったと言われる。」
という場合は注意が必要です。
モーターやコンプレッサー、ベアリングなどの回転部品は、長年使用することで少しずつ摩耗します。
そのため、急に壊れるというよりも、毎年少しずつ運転音が大きくなっていくケースが少なくありません。
普段使っている本人は変化に気付きにくいため、「以前との違い」を意識してみることが大切です。
ブーン音と一緒に振動も強くなっている
ブーン音だけでなく、
- 壁が細かく震える
- 床まで低い振動が伝わる
- 室外機の振動が以前より強い
という場合は、単なる運転音ではない可能性があります。
室外機の設置状態が変わっていたり、コンプレッサーやモーターに負担がかかっていたりすると、振動まで大きくなることがあります。
音よりも先に「振動」が変化するケースもあるため、違和感を覚えたら早めに点検を検討しましょう。
室外機から低いうなり音が続いている
室外機は運転中にある程度の音が出ますが、
「ブーン」という音が以前より重く響くようになったり、
運転中ずっと低いうなり音が続いたりする場合は注意が必要です。
特に、
- 室外機の近くに行くと音が極端に大きい
- 運転が弱まっても音だけ変わらない
- 停止直前まで大きな音が続く
という場合は、コンプレッサーやモーターなどの点検が必要になることもあります。
ブーン音に別の異音が混ざるようになった
最初はブーン音だけだったのに、
など、別の音まで聞こえるようになった場合は注意しましょう。
回転部品の摩耗が進むと、最初は低い運転音だけだったものが、別の異音へ発展していくことがあります。
音の種類が増えてきたと感じたら、「まだ動くから大丈夫」と判断せず、一度点検を受けることをおすすめします。

覚えておきたいポイント
ブーン音で最も重要なのは、「音そのもの」よりも「変化」です。
購入当初から聞こえている一定の運転音であれば、正常な作動音であることも少なくありません。
一方で、
- 年々音が大きくなる
- 振動が強くなる
- 別の異音が混ざる
といった変化は、モーターやコンプレッサーなどの劣化を知らせるサインである可能性があります。
「以前と違う」と感じたときが、点検を検討する一つの目安になります。

まとめ
エアコンから聞こえるブーン音は、モーターやコンプレッサーの正常な運転音であることも少なくありません。
そのため、ブーン音が聞こえたからといって、すぐに故障と判断する必要はありません。
まずは、
- どこから音が聞こえるのか
- いつ音がするのか
- 以前より音が大きくなっていないか
- 冷暖房は正常に効いているか
を確認してみましょう。
一方で、音が以前より大きくなったり、壁や床まで振動が伝わるようになったり、水漏れや異臭、エラー表示などを伴う場合は、内部部品の劣化や故障が進んでいる可能性があります。
普段との違いに気付いたときは無理に使い続けず、早めに専門業者へ相談することが、大きな故障や高額な修理を防ぐことにつながります。
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